どーも、豆腐メンタルです。
ついに我が家の水槽から憎き硝酸塩を消滅させることに成功しましたので、方法をご紹介したいと思います。
硝酸塩とは
家で魚を飼育するアクアリストにとって、最も億劫な作業は水替えではないでしょうか?しかしながら、水替えは必ずしなくてはいけない作業です。理由は硝酸を除去するためです。いかに、硝酸塩の発生メカニズムを示します。
魚の出す尿や、魚のふん、えさの残りは、水槽にアンモニアをもたらします。このアンモニアは生体にとって有毒なため、水槽内に潜む好気性バクテリアの働きにより、有毒なアンモニアを、毒性の弱い亜硝酸塩、硝酸塩に分解する必要があります。しかし、好気性バクテリアは硝酸塩を分解しないため、水替えが必要なのです。
硝酸塩を除去する方法
硝酸塩を除去する方法は以下の2択です。
①水替え
最もポピュラーな方法ですが、定期的に水替えするのは面倒。
②嫌気性バクテリアで硝酸塩を分解
酸素の少ない環境で活動する嫌気性バクテリアは、硝酸塩から酸素を取り出し、硝酸塩を窒素に分解します。窒素はご存じのとおり気体となり、水槽からでていくのです。
しかし、この嫌気性バクテリアは、普通に管理しているだけで増やすのは難しい。底砂をあつく敷き詰めて嫌気層を作り出すなどの工夫が必要ですが、この方法だと生体に悪影響な硫化水素が発生するリスクなどもあります。
そのほかにも、ベルリンシステムといった特殊な方法もあるようですが、私のお小遣いでは到底手が出せない。そこで、調査と研究を繰り返し、格安で嫌気バクテリアに脱窒をさせるシステムを構築したので、ご紹介いたします。
※実験の前提
我が家の水槽は45cm水槽(40L)で、フィルターはエーハイムのアクアコンパクト2004を使用しております。
生体は、カクレクマノミ、キイロサンゴハゼ、キャメルシュリンプ、マガキガイを飼育中で、以上の前提で、硝酸塩の増加を検証しております。
嫌気性バクテリアを育てるのに必要な道具
必要なものは以上の2つ。
①外部フィルター
外部フィルター内は、大気に開放されていないため、比較的簡単に嫌気性環境を生み出すことが可能です。わが家では、半年前に外部フィルターが故障した際に新品を購入。その後、気合で故障機を復旧したため、この故障機を嫌気性フィルターにすることを決意しました。
仲良く並ぶ好気性フィルターと嫌気性フィルター
②多孔質ろ材
嫌気性フィルター内には、こちらのろ過材を使用しました。
Seachem社の「マトリックス」です。こちらのろ過材、見た目は軽石のようですが、超多孔質のろ過材で、内部に行くにつれ酸素が届きにくくなり、嫌気性バクテリアが繁殖しやすくなります。
このマトリックスについて調べてみると、「流れがあるところに設置」派と「水流は少ないほうがいい」派がおり、どちらにしようか悩みましたが、可能な限り酸素供給を減らす方針で下記としました。
・循環水量はミニマムの50300L/h
・通常のろ過材の後にmatrix500mLを装入
※2020年5月29日追記
50L/hで運用したところ、偏性嫌気性細菌が発生し、硫化水素発生によるpH低下が発生しました。流量は300L/hに変更して運用継続中です。
使用量は100Lでmatrix250mL推奨ですが、外部フィルターに500mLほどぶち込みました(超過剰)。
嫌気性ろ過の効果はいかに!?
以上の改造により、どれくらい硝酸塩が減ったかをまとめてみました。
青がmatrix導入前の水槽。そして、赤がmatrix導入後です。49日経過しても硝酸塩は検出ません。また、亜硝酸塩も0、生体も元気そのもので、水替えなしで硝酸塩が消滅しました!
おそるべし、matrix!!!
実験は継続中ですが、ここまでうまくいってくれるのなら、これまで通り水替えをすれば、もう一匹くらい魚を増やせそうなレベルまで、水質が改善しております。そろそろ新しいお仲間を探そうかな☆
※2020年5月29日追記
実験はpH低下により、いったん終了となりました。
以上、豆腐がお送りました!
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